任意売却とは
任意売却の基礎知識 ~任意売却とは?~
任意売却とは、住宅ローン滞納・返済不能時の主な対応の1つです。
①競売の入札が行われる前に、
②(主に売却後も借金の残債務を一括返済できそうにないので)一般の販売活動では売却が難しい不動産を、
③事前に債権者の了解を得て販売する売却方法 です。
強制的に家を売却+売却金は全て債務返済に充てられる
家からは強制退去
…となる競売とは、全く異なります。
下記にて、もう少し掘り下げて説明いたします。
住宅ローン滞納・返済不能時の主な対応は3つ
住宅ローンの返済ができないと、最終的には残念ながら自宅を手放すことになります。
一般的にローンの支払いが困難で自宅を手放す場合に考えられる方法は、主に下記の3つの通りです。
普通売却
~一般的な市場での物件売却を指します。通常は売買価格でローンを返済できる事を前提に選択される方法のため、売却価格がローン残債務額を下回る場合(オーバーローン)、あまり採択されません。売却を仲介する業者への手数料の支払いも発生します。競売
~裁判所によって「貴方の意思とは無関係」にあなたの自宅が売却され、自宅からの強制退去を命じられます。物件売却金は一切手元に残らず、全てローンの支払いに充てられ、不足残金も一括請求されます。また売却価格も市場価格の6~7割ほどになるので、負債が多く残ります。競売をして良いことは全くありません。任意売却
~売買価格でローンを返済できない状況など、つまり普通売却ができない状態で、競売前に競売を避けて自宅を売却しローンの返済に充てることができる唯一の販売方法となります。
Q.1:なぜ「競売の入札が行われる前」なのか
住宅ローンの支払いがおおよそ4~6ヶ月ほど続いた場合、競売の開始決定通知というものが届きます。
これが届いたら、競売開始までの時間的猶予が残されていないということになります。
競売と同時進行で任意売却を進めることで時間との戦いがより一層厳しくなり、場合によっては任意売却に失敗してしまうこともあります。
そのため前提として、任意売却は競売の開始決定通知が届く前に取り組むことが望ましいのです。
Q.2:「一般の販売活動では売却が難しい不動産」とは
「家を売った売却金>住宅ローンなど借金の残債務」(アンダーローン)の場合、通常の販売活動を通じて家を売ることが出来ます。
逆に「家を売った売却金<住宅ローンなど借金の残債務」(オーバーローン)だと、通常の販売活動で家を売ることが難しくなります。
「一般の販売活動では売却が難しい不動産」とは、このようなオーバーローン状態にある不動産のことを指します。
Q.3:事前に債権者から得る了解とは(なぜそれが可能なのか)
上記「一般の販売活動では売却が難しい不動産」とは、つまり抵当権が設定されたままの不動産とも言えます。実務上は不動産を売った売却金で残債務を一括返済したら、債権者によって設定された抵当権が抹消される流れになります。
ですが、仮に売却金および余剰金をもってしても残債務を一括返済できない場合、売った不動産には抵当権が設定されたままになります。
なので元所有者(債務者=あなた)が返済不能に陥ると、現所有者(新しい不動産の持ち主)は、買った不動産を失うかもしれません。そんなリスクが高い不動産を買おうとしてくれる人は、まずいないでしょう。
任意売却では債務者と交渉し、販売活動前に抵当権を抹消してもらうことで、買い手にとってのリスクを消して販売活動が出来るのです。
債権者が抵当権の事前抹消に応じるのはなぜか
任意売却を検討するということは、不動産を売った売却金で残債務を一括返済するのが難しい状況であると言えるでしょう。ではなぜ、それでも債権者は普通売却よりも少ない回収金が見込まれる、任意売却に同意してくれるのでしょうか。
なぜなら任意売却では競売に比べて、不動産比較的に高く販売できる場合が多いからです。それはつまり、お金を回収する債権者と、多くお金を返したい債務者(金融機関と貴方)の双方に取って良い結果になるからです。お互いにとって、競売になるよりはよっぽどマシだということになります。
競売と任意売却の二者択一だと、債権者・債務者双方にとって任意売却が有利なため、債権者も応じてくれる場合が多いのです。
競売との違いは?競売を避けて任意売却を選ぶ理由
任意売却
請求 :法的効力をもって、請求は止まる
差し押さえ :されない
売れる値段 :市場価格に近くなる≒高く売れる
残る借金 :少なくなる
残債の分割支払い可否:少額から可能
世間体 :保てる
売る時期 :相談可能
引越し費用 :残せる場合がある
生活費の工面期間: 猶予あり
競売
請求 :ずっと続く
差し押さえ :される
売れる値段 :市場価格の6~7割(お金は手元に残らない)
残る借金 :多くなる
残債の分割支払い可否:不可(一括支払いを求められる)
世間体 :保てない(競売の事実は公表される)
売る時期 :一切調整不可
引越し費用 :残らない
生活費の工面期間: なし
任意売却なら、請求が止まる=精神的な負担が無くなる
競売は情報公開されるが、任意売却は情報公開されない(普通の中古住宅販売として行われるので)
任意売却なら、高く売れる可能性が上がり、引渡しの時期も相談可能で、引っ越し代金の工面や生活再建費用の準備期間も期待できる
任意売却なら、再建の可能性=リースバック(一旦売った家に住み続け、後に家を買い戻す方法)の可能性もある
任意売却する場合、依頼手数料や報酬費用は基本的にかからない
このように、任意売却には競売と比較した場合のデメリットがほぼ全くありません。
つまり任意売却のメリットを簡単にまとめると「競売と比べて何もかもが好条件であること」といっても差し支えないでしょう。
任意売却の流れ
任意売却の流れを簡単に説明すると、下記のようになります。
業者による見積もり・分析後に具体的な対応方法を選択し、
任意売却する場合は、ローンの抵当権をあなたの自宅など不動産に設定した金融機関(債権者)に、その抵当権を取り下げてもらうよう交渉します。
了承を得たら、出来るだけ市場価格に近い値段で不動産を売却します。
詳しくは「任意売却の流れ」ページへお進みください。
任意売却をする人たちは、どんな人?
住宅ローン返済の負担を軽くしたい方々 / 住宅ローン返済が滞っている・支払いが難しい方々
物件売却額が残債務額を下回る(オーバーローン)見込みのため、通常の売却方法で家を売れない方々
競売が迫っており、何としても競売を回避したい方々
任意売却をするタイミングとは?
収入減などをきっかけに、今後のローンの支払いに不安がある時(事前に計画も可能で一番効果的です)
催告状・督促状が届いていたり、現在ローンの支払いを滞納中である時(任意売却の選択時期です)
競売開始の通知が来た時(競売と同時進行になります、任意売却する最後のチャンスです)
任意売却の依頼先を選ぶ際の注意事項
任意売却は不動産会社が行うのですが、その手続きや交渉は少し特殊です。法律問題や金融知識、経験が無いと難しい内容となっています。
金融機関との交渉も必要ですから、依頼の際は必ず「任意売却専門の不動産業者(または任意売却を手掛ける各種士業者など)」にご相談ください。
もし依頼先の選び方が分からない場合、当社(オーナーズ・プランニング株式会社)も所属している「一般社団法人 任意売却協会」などの任意売却関連機関に相談するのもよいでしょう。プロに任せて、最善のパートナーを選んでもらえます。
「任意売却の専門家」オーナーズ・プランニング株式会社からのご提案
弊社へ届いた住宅ローンの返済および滞納に関するご相談や、競売回避のご相談に関しては、主に下記の方法で対応させて頂いております。また弊社独自サービスとして、安心サポートも提供しておりますので、ぜひチェックしてみてください。
弊社は創業から主に、大阪・兵庫を中心とした幅広い範囲での任意売却成功実績を収めてきました。是非お気軽にご相談ください!
一括買取
残債務額に応じて、一括での購入や売却ができるかを相談・分析し、場合によっては一括買取によって借金を残さず住宅ローンを完済することが可能な場合があります。
任意売却
一括買取が難しい場合、任意売却を検討します。債権者と交渉して、少しでも市場価格に近い値段で不動産を売り、借金を無理なく分割して払えるように調整します。